:Adobeの仮想敵はMSじゃなくてAppleでしょう

ライブドアフジサンケイグループの和解冷めやらぬ前に、AdobeによるMacromediaの買収劇が。メディアはこぞって「Microsoftが仮想敵」と書いてます。IllustratorとFreehandがどうなるかなど細かいところでいろいろ気になる物の、ソフト会社としてMicrosoftに次ぐスケールになるのはまちがいなさげです。でも、Adobeの仮想敵はあくまでもAppleだと思うわけです。Microsoftも巨大ソフト会社ですが、つくってる物はOSやOfficeであって、AdobePhotoshopIllustratorとは市場も購買層も違うわけです。そんなAdobeMacromediaをほしがった理由は間違いなく「Flash」であって、それ以外の何者でもないはずです。
だったら、どうしてAppleが仮想敵になるのか。
それはAppleが「ビデオソリューション企業」として確固たる地位を築き上げてしまったからです。Flashの今後の方向性としてMacromediaは「ビデオを重視する」という発言を既にしています。ビデオを重視するのにAppleの存在が目の上のたんこぶになっているに違いないわけです。一方AdobeもPremiereはFinal Cut Pro(&FinalCutExpress)の前に惨敗ですし、AfterEffectsもMotionの登場で独占市場ではなくなったし、EncoreDVDなんぞDVD Studio Proの前に、製品として存在してる事すら薄い状態。ビデオソリューションとしてもうTV業界にはいる事すら難しい状況になってしまってるわけです。となるとFlashを基盤としたWebに目を向けるしか無いわけです。となると、AdobeはPremiereを技術的に提供できるので、相互補完ができるはずなのです。
だとおもうんだけどなぁ。Microsoftが仮想敵だって言った人は、Appleのビデオソリューションがあまりにも巨大になっている事をわかってないのかなぁ。