:厚木初日。

なんですかこの人達は。
たしかにプロだし、プロでも一流の人たちだという事は頭ではわかってる。

でも、期待をしても、期待が足りないくらい、
期待を裏切ってくれる。

前回のツアーがまるで準備運動だったかのように感じる。
山下達郎が本当にやりたかった音楽がここにある。
Performance2010で本当にやりたかった音楽の片鱗を出し始めた。

途中、なんども胸が熱くなった。
今までお金の都合でできなかった事、場所の都合でできなかった事、そして人の都合でできなかった事。全てを満たす事ができなくても、今できるベストをつなぎ合わせて山下達郎という人の音楽が積み上がってきた。人の出会いと別れを繰り返して。
あくまでも自分の音楽を、やりたい音楽を追い求め続けて。

そして、最高のドラマーを迎えて、一つの完成系を迎える。

山下達郎が今回ステージにそろえた
「道具」「場所」「人」
どれも最高のものである。

演奏はすばらしいものであった事には間違いないのだが
セットリストを見る限り、やりたかった事を実現できる喜びが伝わってくる。
今の環境ならそれができる。
芸能生活35年もかかったが、やっとできた。
そんなメッセージが伝わってくる。

そして、
飽くなき追求はライブハウスへと向かう。

山下達郎 57歳。

何があっても何を言われてもしばらく生きていける。
そんなライブだった。